母集団形成も大事だけど… 採用担当者の方に、今どんなところで課題を感じていますか?ときくとみんな言うことが同じなのです。 [speech_bubble type=”ln-flat” subtype=”L1″ icon=”aicon.jpg” name=”A さん”]母集団形成に悩んでいます [/speech_bubble] [speech_bubble type=”ln-flat” subtype=”L1″ icon=”bicon.jpg” name=”B さん”]どうすれば、集められるか[/speech_bubble] [speech_bubble type=”ln-flat” subtype=”L1″ icon=”cicon.jpg” name=”C さん”] ぼ、ぼしゅうだん… [/speech_bubble] [speech_bubble type=”ln-flat” subtype=”L1″ icon=”dicon.jpg” name=”D さん”] 母集団が・・・[/speech_bubble] [speech_bubble type=”think” subtype=”R1″ icon=”meicon.jpg” name=”私”]・・・[/speech_bubble] 確かに若い人減ってますから。お悩みわかります。でも全員が全員悩んでいるなら、それそもそも前提にしたほうがいいのでは?そこが基準というか。 そこで、もうひとつ質問してみました。 「ところで内定辞退ってどれくらいの割合ですか?」 こっちの答えはバラけて大体40〜50%。多いところで70%という企業さんもありました。でここであれ?と思ったわけです。 内定辞退が50%近くなのに、採用担当者さんの課題感は母集団形成。。。 内定の取り消しが多いのに、応募する人集めるのに悩む。。。 …あの、悩むところ間違えてませんか。
改善の重要度は期待値で考えよう
実は内定辞退が40〜50%というのは悪くはありません。下記のグラフにもある通り、概ね辞退率は40〜50%の間を推移しています。なので、そう答えた会社さんは平均的といえば平均的です。
ステップに分けて考えよう
具体的に改善ポイントを見極めるために、ステップに分けていきます。皆さんの会社でも採用までのステップはそれぞれ名前がついていると思います。当てはめて考えて下さい。 そうすると- 母集団形成
- エントリー獲得
- 面接/選考実施
- 入社承諾獲得
- 内定期間対応

入社意欲は質と量で分解する
では、採用期待値の高い④入社承諾獲得・⑤内定期間対応に関してどのような改善ができるでしょうか。 ここで効果に対するアプローチを分解して考えてみます。効果は「入社したいと思わせること」「思わせ続けること」つまり入社意欲と考えます。 そうすると効果 = 質 × 量
↓
入社意欲 = 会社の魅力(コンテンツ) × 魅力を伝える頻度
内定辞退阻止はやめておくのが吉
魅力を伝えるする一方で⑤の活動として、内定辞退を止める、防ぐという考え方をする会社もあるかと思うのですが、これはしないほうが良いです。特に企業規模が小〜中の場合はやめておいた方が良いと思います。 理由は色々ありますが、辞退を言い出している時点で、気持ちは他社に動いています。そこで引き止めても、気持ちが変わる可能性は低いです。人材にそう思わせてしまった時点で惹きつけられなかった自分たちのミスだと考えましょう。そうすれば、次の改善に動き出せますよね。 追っかければ逃げていくので、そういう場合は追わずに向こうから戻ってくるくらいに良い会社にする、それを伝える努力をするほうが前向きです。採用担当者のメンタルの状態は人材にダイレクトに伝わるので、いかに担当者の方が前向きな気持ちでいられるかを考えるのは意外と重要なポイントだと思います。 ただ、会社側が伝えている内容が間違っているために、辞退に繋がったというケースもわりと多いので、それについても考えてみたいと思います。内定辞退のホントの理由はモヤモヤ
人材(特に新卒の場合)が、「この会社に入社したくない」「ここは絶対イヤだ!」と思って辞退することはほとんどありません。 何か決定的な出来事がって、辞退するのではないのです。 そうではなく- 知りたいと思っていることにキチンと答えてくれない。
- 教えて欲しいことを聞けていない。
- 説明で聞いたことと、聞こえてくる会社の評判とギャップがある。
学生のホントに知りたいことは知られていない
「いやいや、うちは何か知りたいことはない?」とか「学生が知りたいことに答えているよ」と仰る採用担当者の方も多くおられるのですが、ちょっと考えてみてもらいたいと思います。 こちらはリクルート社が出しているデータです。学生が知りたいことと知れたことを集計して、そのギャップから企業が提供すべきコンテンツを知ることができます。
株式会社リクルートキャリア「就職白書2017」より
ここから学生が知りたいことと知れたことのギャップと項目を抜き出します(赤字は企業側の努力で伝え方を工夫できる内容)この横の数値は「知りたい」と「知れた」の数値の差であり、マイナスに大きい方が『学生が知りたいのに知れなかった』という評価ができます。企業と学生のコミュニケーションギャップが大きい要素ですね。
株式会社リクルートキャリア「就職白書2017」より弊社作成

株式会社リクルートキャリア「就職白書2017」より弊社作成
それがこちらです。上のデータと比べて項目が随分と違います。比較のために並べてみると、こうなります。
株式会社リクルートキャリア「就職白書2017」より弊社作成
大きく変わりましたね。つまり、世間一般でとりあえず知りたいと思われていることと、学生が本当に知りたいと思っていることにはギャップがあるということです。 これは合同説明会などの初期のステップで伝えていくべき魅力と、入社意思決定の前後や内定者に向けてアピールしていく魅力では、ポイントが大きくずれていることを表しています。 私はこういった人材や学生側の本当に知りたいと思っていたことに、気付かずそれを伝えずに内定までいってしまうと辞退になる可能性が大きくなると思っています。 なので、内定辞退を下げるような支援をする場合には、ここを深掘りして、どのような情報を本当は知りたがっているのか。それをヒアリングして、伝えるための関係性が築けているかなど、さらに要素を分解して対策をたてていくことになります。 ここからは長くなるので省きますが、このデータをご説明すると多くの採用担当者の方がビックリされるので、多くの会社がこういった要素を見落としているのだと思います。だからこそ気がつけば他社の一歩先をいけます。 こういうことに気がついたときに、動き出せるのがいいんですよね。通常の営業などと違って、採用活動は改善が数字にダイレクトに現れるので、具体的な改善をしなくても数値を見直してみるとよいと思います。