【採用担当者必見】明日から出来る離職率を下げる秘策

そこで、今回はわたしが実践した入社後すぐの離職を防ぐ方法をご案内したいと思います。

明日から出来る離職率を下げる秘策

大げさに書きましたが、実はシンプルな方法なので、結論から先に書きます。 それは 採用時に、会社の良い面・悪い面、両方の情報公開をできるだけ行う ということです。 それだけなんですが、これが実際には大きな効果を出しており、また多くの企業では行っていないので、こちらをご覧になられた企業でもぜひ一度試して見ることをオススメします。

1.なぜ入ってすぐに離職するか?

まず、なぜせっかく入社したばかりなのに離職するのか?ということを考えて見たいと思います。 こちらはリブセンス社が、20代〜30代で入社2年以内に離職した理由のランキングになります。

2016年 6月24日 リブセンス 男女別離職理由ランキングより

こういったデータは多くの企業が計測しています。項目はどこも同じようなものですが、入社2年以内の20代〜30代というところに絞った調査であることが面白いですね。 これを見ていて、ふと思いました。「入社のときに聞いていなかったの?」と。 つまり、ランキング「労働時間」「待遇」が上位に入るのはおかしいのではないかということです。このアンケートは入社2年以内の比較的短期で退職した方を対象としています。思っていたとは違うとはいえ、入社時に丁寧に説明していれば、少なくともこういった理由が1位2位になることはないのではないかということです。 kahitu

2016年 6月24日 リブセンス 男女別離職理由ランキングに筆者加筆

つまり、採用を成功させるために、一時的に現状が正しく伝わる、説明をせずに採用してしまうと当然入ってから早い段階で「聞いていたのと違う」となるわけです。当然、人材側が細かく確認していないという可能性も大いにありますが、それを言っていても解決にならないので、採用側で改善できる自分たちの説明の内容、採用の内容を見直すことが効果的であると考えたのです。 そこで、早期退職の理由は「採用時における情報共有の不十分さが原因」と仮設をたて、対応し始めました。具体的には下記のようなことを採用時のルールとしました。
  • 最終内定前に、現場見学を会社側から推奨する
  •  専門職の場合は、同様の職種の人間との面談を採用選考とは別で設定する
  •  選考時のエントリーシートに、残業や給与面の注意事項を記入し確認してもらう
  •  その他、面接官が言いにくい、ネガティブな情報を紙面で説明する
これは、人材が自分の目で現場を確認したり、実際のスタッフからの意見を聞く機会を作るという目的と、面接担当者からは出てきにくいネガティブな情報を隠しようのない形で開示するという目的がありました。 見学に関しては、実際に取り入れている企業も多いかと思いますが、このネガティブな情報を紙面で開示するということは目新しいかもしれません。 例えば、飲食チェーンの面接担当は、実際の店舗の店長などが兼ねることになるます。そうすると、どうしても人が足りないので、仕事のことを脚色してなんとか採用しようとするバイアスがかかります。そうすると、仮に採用されたとしても、その人材からは面接時に聞いたことと違う!となりますし、往々にして、そういった店長が、その後、面接時に説明したような、良い現場へと改善を行えるかというと、日々の業務に手一杯で後回しになるという場合がほとんどなのです。 結果、離職率は上がり、現場の根本的な課題は解決されないまま残るという悪循環ができあがります。採用担当者はそれを改善するために、別のコストをかけて現場の調査を行うなど、良いことはないのです。その場しのぎという言葉がぴったりかもしれません。

2.恥ずかしい部分も認めると…

こういうと、「そんなことしたら採用できないじゃないか」と本音を仰ってくださる採用担当者の方もいます。確かに気持ちはわかるのですが、それでもやはりわたしは、積極的に情報を開示することの方がメリットがあると思います。 確かに、採用に至らないかもしれません。しかし、多くの場合、入社して欲しい人と言うのは、活躍してくれる人、現場が大変なときに力になってくれる人です。うまいこと言いくるめられて、入社した人がそういった活躍をしてくれるかというとそれは無いからです。 むしろ今のその会社の実力としては、それが現実と受け止めて、同改善していけばいいかを考えるほうが結果として近道になるはずです。わたしが理想とするのは、入社ご活躍してくれる人材が、自然と集まる会社なので、そのための道筋としては絶対に避けては通れないのです。 以前のエントリにも書きましたが、今後働いてくれる人(生産人口は激減します)一方で採用競争は激化します。その中において、給与や待遇以外で会社を評価してくる人が増えるようにしないと、採用コストだけで会社が傾くということも起こり得ると思います。給与や待遇以外でも評価される会社にならないといけないのです。 (以前のエントリーはこちら→採用担当者が縁故採用を導入すべき3つの環境変化 では実際にこれらを行ったときにどうなったか。 実は離職率は下がりました。 特に初期の段階で離職する率が明らかに減りました。当時は離職した人材に離職理由を、人事側が匿名でヒアリングするという取り組みを行っていました。こういった中で、上記のような「聞いていたことと違う」という離職理由が減り、その前の数値からすると2〜5ポイント程度下がりました。ただし、採用の難易度も上がったかもしれません。そのために会社は、現場の施設長に対して、現場を更に良くするようにマネジメントの研修や教育を行う方向に投資をはじめました。また待遇改善として残業を減らすなど、会社側が出来ることも積極的に取り組んでいきました。 現場が悪循環に陥り、離職が減らない状況と、採用確率を高めるために魅了的な現場・会社作りに現場と会社が同じ方向に努力する、どちらが良いかと言えば一目瞭然かと思います。 まずはできるところから初めて貰えれば、良いかと思いますが、まずは離職率が高い場合には、下記のようなことを確認してみることをオススメします。
  • 直近で辞めた方の離職理由の確認
  •  もし「思っていたのと違う」という趣旨の理由であれば、具体的に何が違っていたのかを確認
  •  できれば当時の採用担当者にもヒアリング(難しければ不要)
  •  ネガティブな状況がすぐに是正できない場合(残業が多少あるなど)それを開示する方法を考える
  •  面接担当者には、開示すべき情報を提出書類として義務付ける
 

3.活躍してくれる人材が自然と集まる会社にしよう!

わたしのところには、では実際にどうすればいいのかわからない、というご相談もあり、個別の取り組みに対してコンサルティングを行う場合もあります。 今回は、店舗型の企業をイメージしてのお話ですが、どのような事業・産業の企業にも当てはめることはできます。ポイントはまず現状を認めることです。ノルマがあるならノルマがある、残業が発生するなら、その旨を明確にする。そういったことを整理して、会社の運営上必要なことは、変更する必要はないと思います。 しかし、惰性や会社の課題として改善しないといけないけれども、実践できていないということであれば、今から初めてみてはどうでしょうか?そして、面接担当者には「今はこうだけれども、変えていこうとしている」と説明してもらえるように取り組みを教えてあげてください。 おそらく面接担当者からすると、言いくるめることを考えるより、本当のことを語るほうが気が楽になると思います。 その他にもアイデアとしては下記のようなことも考えられます。
  • VTRで開示したい情報をまとめて採用時に閲覧してもらう
  •  面接前にエントリーシートを書いてもらい、そこに情報を記載する
  •  先輩社員の声などのメディアを整備する
  •  見学や現場体験などをルール化する
業態により取り組みは変わるかと思いますが、何よりも皆さんが良い会社にしたい、ひとが集まる会社にしたいという思いがあれば、アイデアは出てくると思いますので、ぜひひとつでもふたつでも試していただければと思います。]]>

この記事を書いた人

山本 浩平