こんにちは。 engitの山本です。 採用のサービスをしていると給与や年収に関して考えることがあります。多くの企業で話練習の決定の仕組みが画一的でなかったりあるいは業務内容に即してない場合もあります特に医療系等は制度の変更により当初想定していた給与水準が現実的ではないものになってしまうということが起こります。 私自身も理学療法士などの専門職を採用していた際には彼らの練習決定をいかに公平なものにするかということで試行錯誤しました。そこで今回は給与決定のバターをいくつかまとめてみました。 最近の若い方は給与額よりも安定をという方も、おられます。そのため優秀な人材を採用しようと思えば合理的な給与決定の仕組みがあることがプラス要因になりえます。文末に医療系専門職の給与参考値も掲載しておきましたので、自社の基準の見直しをしてみてはいかがでしょうか。ちなみに今回は最近ご相談の多い、医療系専門職を想定していますが、他の職種産業であっても、大きくは変わりません。
魅力的な給与決定の仕組みを考えてみた
1.基準額(年功・等級などにより上昇)+役職給+資格手当のパターン
1番多いのがこのパターンです。職種ごとに基本の給与を決めておき、その後は年功序列で給与額が上がってきます。。加えて資格による手当あるいは役職による手当てが付いて来ます。中途採用で採用した場合などは基準額を等級にあてはめ上下させたり調整給と言う形で前職との過不足を補てんします。 メリットとしては基準値をいちど作ればその後の給与想定が容易になり中長期的な人件費推移を想定することができます。一方でデメリットとしては等級の基準が年功であるなどの場合は「貢献している(と自分で思っている場合も含め)のに、評価されない。先が見えてしまう」と、若くて能力のある人材程不満を抱えがちになるという点があります。また、中途採用時に、前職の給与水準との差が発生し、優秀な人材を採用できないというケースも起こりえます。 専門職などが少数の場合は、調整給での対応も可能ですが、規模が大きくなってくると、他のスタッフとの整合性が取れなくなることには注意が必要です。2.能力評価の基準を作るパターン
2つ目のパターンは能力の評価基準を作るというケースです。求められる能力や成果に対してそれらを生み出す資質を明文化しそれに沿った人間かどうか成長がなされたかどうかという点で評価をします。 営業職など比較的求められる能力が分かりやすかったりあるいは近くに紐付く能力が既に明文化されている場合などは運用が容易になるというメリットがあります。デメリットとしてそれらの能力評価をする人間の公平性が求められることとそもそもの基準を作成する必要があることがあげられます。公平性と言う意味では専門職等の場合さらに上位の専門職者が存在しないと成立しないため組織の規模として一定上がフィットしやすい考え方になります。3.独自評価基準を作るパターン
次のパターンがその法人専門の評価基準を別で作成するケースです。例えば一時期流行った言葉で言えばその会社や事業で成果は上げる人間の特性を抽出するコアコンピタンスなどの概念を導入するイメージです。 あるいは上司同僚部下からの360度評価といったものを導入するケースもあります。これらの特徴は一般的ではない会社独自の成果に直結する能力の評価を適正に行いたいと言う事、さらにそれらの評価をいかに構成に行うのかという点で用いられます。 何をおいてもこれらの独自評価基準を作る目的は、何よりも人材育成にあります。自社の理念・ビジョン・風土、それらが会社の成長力になると言う前提の下、それを体現する人物あるいは能力の向上を期待して独自評価を作ります。それ自体は効果的であると考えられているものの、オリジナルの評価基準を導入していない他社との比較がなされたわけではないため、必ずしも独自評価基準を作ることは必須ではありません。 ともすれば、人材育成のサービスを提供する側は、その企業の規模に関わらず、大掛かりな評価制度導入を提案しがちになります。私達もそうですが、これらは各企業の置かれている状況を丁寧に検討して導入すべきですね。自分で言ってて耳が痛いです。4.成果報酬基準を付与するパターン
次のパターンは成果報酬的な基準を要素として加えるケースです。専門的な資格を持っているスタッフの場合、工業的な労働力としての評価と企業としての付加価値にダイレクトに反映する力と両方かねる場合があります。例えば美容師やプログラマ等そのスタッフが作り出すもの自体が商品に直結する場合成果報酬的な基準も効果的な選択肢になります。その意味でこれも業種・業態・事業内容により取り入れるかどうかの判断をしましょう。 ある会社ではいわゆる事務的な仕事にも成果報酬的な要素を加えています。しかし使い方を誤るとスタッフにとって「束縛されている、息苦しい」というった雰囲気になり、従業員満足が下がるケースもあります。 一方で結果にフォーカスしているため、誰が見ても公平な評価になるという点がメリットとなるでしょう。5.1~4の複合型
最後がこれまでの複合型のパターンです。結局、どれか一つが最適というわけではなく 、企業の成長ステージにおいて、取捨選択、追加/修正されるというのが現実的な運用方法といえます。いずれにせよ、全体の整合性をとることが、スタッフ満足度を下げずに評価する前提となります。6.参考値
専門職の場合は特に能力評価などは、しにくい一方で、本人たちはその技術に自身やプライドを持っているため、安易にその点を扱うとプライドを傷つけてしまうことになります。一方で、専門職がその人物しかいない等の場合は、評価が例外的になり、結果的に後々までそれがボトルネックになることがあります。 その為、できるだけ後々まで継続できる報酬の評価を設定したいところですが、介護や医療をはじめ、様々な業界で先行きが不透明になり、そのために先の保証ができない自体が続いています。にも関わらず、その不透明感を払拭し、企業の成長を担保できるのは人材の質と成長のみということ間違いありませんので、このあたりの矛盾をはらんでいます。 もしこれらを見直す、あるいは今から専門職を採用し始めるということならば、採用の対象となる人材の比較的一般的な評価値を見ながら、募集をかけることが有効かもしれません。 参考として、今回は医療関係の専門職の平均年収を挙げてみました。厚労省の数値として公開されていますので、ご興味があればぜひご覧になってください。今回全体での平均値と、中途採用で私が多く採用してきた25歳〜29歳のボリュームゾーンをデータとして抽出しています。また、元データは年収額は公開されていないため、【決まって支給する月額】と【平均賞与額】から年収値を算出しています。これらは年次と、時代そして事業所規模によって変わってきますので、自社の規模で採用している人材の、年収額と比較していただくとわかりやすいと思います。
